こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@sumire_mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ2「First Sentences」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ2「First Sentences」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
1)ORTステージ2「First Sentences」の概要

(画像出典)amazon.co.uk
Oxford Reading Treeのステージ2「First Sentences」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
簡単なフォニックスを採り入れ、発音練習に適した単語が登場します。ステージ2では特に、単語の最初と最後の子音 (initial / final consonants) に注目させます。また、sight words (正確にスペルがわからなくても、目で見た全体の感じで理解できる単語)が導入されています。このパックには、フロッピーが病気になる話や海辺で捕まえた生き物を海へ帰してあげる話が収録されています。
(Oxford University Press日本公式より)
「サイトワーズ」とは、ネイティブの子どもたちが丸暗記する300~500個の頻出英単語のこと。
詳しくは、こちら↓↓↓の解説記事をご覧ください。
具体的なサイトワーズのリストは、こちら↓↓↓にあります。
このシリーズでは、重要なサイトワーズの一部を、絵本の場面から自然に学ぶことができます。
2)このシリーズの主な登場人物

キッパー(シリーズの主人公)

チップ(兄)&ビフ(姉)

お母さんとお父さん

飼い犬のフロッピー

ウィルマ(姉)とウィルフ(弟):2軒隣に住む友達
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
3)ORTステージ2「First Sentences」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
Put It Back

(画像出典)amazon.co.uk
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:93
<あらすじ>
- タイトル:Put It Back(戻して)
- 副題:Kipper finds a big shell.(キッパーは大きな貝を見つける)
ロビンソン一家は浜辺へ遊びに行きます。
カニを拾ったり、貝を拾ったり、木切れや網などを拾ったり・・・
拾ったものを並べていると、キッパーが拾った貝が歩き始めました!
<登場する主な単語>
this, had, back, on, Dad, net, Mum, bit, of, shell, she, her, he, all, look, said, crab, hand, sand, come, see, wood, best, what, hermit, lives
<コメント>
look(looked)、have(had)、put(put)などの基本動詞でお話が進行します。
「put A back(Aを元の場所に戻す)」「look at A(Aを見る)」が繰り返し登場。
- Biff put the crab back. (ビフはカニを元の場所に戻した)
- Look at this shell. (この貝を見て)
hermit crabとは、ヤドカリの意味。
そしてヤドカリを説明する文に、関係代名詞thatが出てきます。
- It’s a crab that lives in a shell. (それは貝の中に住むカニです)
うちの子どもたちは、浜辺にメガネが落ちているのにウケていました。
(キッパーシリーズは、「メガネ」「隣の(頭髪少なめな)おじさん」「赤い帽子とヒゲメガネのおじさん(実は学校用務員)」の絵が背景に描き込まれていることが多く、子どもたちはそういう小ネタを見つけて喜びます^^)
Poor Floppy

(画像出典)amazon.co.uk
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:77
<あらすじ>
- タイトル:Poor Floppy(かわいそうなフロッピー)
- 副題:Floppy is not well.(フロッピーは体調が悪い)
飼い犬のフロッピーの体調が悪く、家族は心配しています。
お母さんとチップはフロッピーを獣医に連れて行きました。
待合室にはネコがいっぱいいました。いつもならネコを見ると追い回すフロッピーも、今日はそんな元気がないようで・・・
<登場する主な単語>
on, not, well, his, bed, bad, get, sad, vet, pets, can, six, at, had, was, he, she, lay, looks, said, wanted, took, looked, just, give, some, home, soon, better
<コメント>
lookを使った表現が、いくつか出てきます。
- He looks bad. (彼は調子が悪そうだ)
- Chip looked at the pets. (チップはペットたちを見ていた)
- Floppy just looked at the cats. (フロッピーはネコたちをただ見ていただけだった)
- The vet looked at Floppy. (獣医さんはフロッピーを見た)
病院のお話ということで、「took A to B(AをBに連れて行く)」「took A home(Aを家に連れて行く)」も出てきます。
- Mum tool Floppy to the vet. (お母さんはフロッピーを動物病院に連れて行った)
- Mum took Floppy home. (お母さんはフロッピーを家に連れて帰った)
他にも、次のような表現が出てきますので、病気のときに使えそうです。
- Floppy was not well. (フロッピーは体調が悪かった)
- Floppy had some pills. (フロッピーは薬(錠剤)を飲んだ)
- Floppy was soon better. (しばらくするとフロッピーはよくなった)
ペットの病気ってつらいですよね。
(私も愛猫を2匹、病気で亡くしています・・・)
フロッピーにお見舞いのカードを描くビフ、悲しくて泣いてしまうキッパー・・・
みんなフロッピーのことを心配していますね。
この絵本の楽しみどころは、待合室のシーン。
「ネコが何匹いるか数えてみよう」「この尻尾はなんだろう?」「またメガネが落ちてるよ」など、親子の会話ネタがたくさんあります^^
The Big Egg

(画像出典)amazon.co.uk
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:69
<あらすじ>
- タイトル:The Big Egg(大きな卵)
- 副題:Kipper finds a big egg.(キッパー、大きな卵を見つける)
子どもたちは、めんどりに餌をあげていました。
そして、卵を探して箱に入れていきます。
いたずら好きのお父さんは、養鶏場のご主人に頼んで、卵を・・・
<登場する主な単語>
a, in, this, fed, box, Dad, had, an, big, at, hen, Mum, they, you, he, me, children, looked, eggs, idea, went, looking, said, too, come
<コメント>
lookを使った表現が出てきます。
- They looked for eggs. (彼らは卵を探しました)
- Look at this egg. (この卵を見て)
- Kipper looked at the hen. (キッパーはめんどりを見ました)
too big for ●● (●●には大きすぎる)という表現も繰り返し登場。
- This is too big for you. (これは君には大きすぎるなあ)
- This is too big for me. (これは僕には大きすぎるよ)
「feed(fed)」「go(went)on ~ing」など初めて出てくる表現もありますね。
- The children fed the hens. (子どもたちはめんどりに餌をあげた)
- Kipper went on looking. (キッパーは見続けていた)
ちなみに、henは雌のニワトリで、雄のニワトリはroosterです。
お父さんと養鶏場のご主人が、「裏取引」していますね(笑)
鳥たちに攻撃されているフロッピーが、かわいそうだけどカワイイ・・・
A Present for Mum

(画像出典)amazon.co.uk
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:77
<あらすじ>
- タイトル:A Present for Mum(お母さんへのプレゼント)
- 副題:Dad has a special present for Mum.(お父さんからお父さんへ、特別なプレゼント)
今日はお父さんとお母さんの結婚記念日。
子どもたちはパーティーの準備をしています。
お父さんは、お母さんへのプレゼントをラッピングしながら、いいアイディアを思いつきました!
<登場する主な単語>
a, this, Dad, had, box, it, Mum, an, big, is, got, was, he, she, you, little, present, for, idea, wanted, make, laugh, party, gave, smaller, what
<コメント>
hadを使った表現が繰り返し出てきます。
- Dad had a little box. (お父さんは小さい箱を持っています)
- Dad had an idea, (お父さんは思いつきました)
- Mum and Dad had a party. (お母さんとお父さんはパーティーをしました)
「give A B(AにBをあげる)」も登場します。
- Mum gave Dad a present. (お母さんはお父さんにプレゼントをあげました)
- Dad gave Mum a big box. (お父さんはお母さんに大きな箱をあげました)
「get + 形容詞比較級(=だんだん●●になる)」も出てきますね。
- The present got smaller. (プレゼントはだんだん小さくなっていった)
おばあちゃんと2軒隣のウィルフ一家を招いた賑やかなパーティーです(隣のおじさんも覗いてる)
キッパーのお父さんとお母さんは結婚10周年なんですね!
うちの娘は、リボンを首に結ばれた犬のフロッピーの表情が、おもしろいと言っていました。
最後のお父さんとお母さんの表情がラブラブで、見てて照れちゃいますね^^
The Hole in the Sand
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:79
<あらすじ>
- タイトル:The Hole in the Sand(砂に開いた穴)
- 副題:Dad digs a hole.(お父さんは穴を掘る)
浜辺へ遊びに来たロビンソン一家。
子どもたちは露店で小さいショベルを買ってもらって、砂浜に穴を掘り始めます。
でも露店で買ったショベルはすぐに曲がってしまったので、お父さんは本格的な道具店で大きなショベルを買い、「大人の本気」を出し始めてしまいます・・・
<登場する主な単語>
a, Dad, got, big, let, dig, dug, it, in, had, was, he, they, me, spade, hole, children, stop, bigger, tide, deeper, came, played, water, gone, sand
<コメント>
spadeはシャベルなど穴掘り道具のこと。トランプのスペードマークも、シャベルの形が由来です。
この絵本には、dig(掘る)を使ったさまざまな表現が登場します。
- Let me dig a hole. (僕に穴を掘らせてよ)
- Dad dug a hole. (お父さんは穴を掘った)
- Let’s dig. (掘ろうよ)
一番最初の文は使役動詞を使った「let A 動詞原型(=Aに~させる)」の表現。
letやmakeといった使役動詞を使った文章を日常よく使うのですが、私も含め日本人は苦手な人多いと思います。「Thanks for letting me know that. (教えてくれてありがとう)」なんてサラっと出てくるようになりたいです!
digの過去形dugも、この本で覚えちゃいたいですね。
「get + 形容詞比較級(=だんだん●●になる)」も再び出てきます。
- The hole got deeper. (穴はだんだん大きくなっていった)
穴が消えたのは、had goneを使って表現されています。
- Next day, the hole had gone. (次の日、穴は消えてなくなっていた)
お父さんたら、またカードでショッピングしちゃって・・・
お父さんが本気で掘った大きな穴は、子どもたちに大人気。読んでいると一緒に遊びたくなりますね^^
In a Bit

(画像出典)amazon.co.uk
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:83
<あらすじ>
- タイトル:In a Bit(ちょっと待って)
- 副題:Mum and Dad want some help.(お父さんとお母さんはお手伝いしてほしい)
お父さんとお母さんは、子どもたちにお手伝いを頼みます。
でも、テレビに夢中な子どもたちは、「ちょっと待って~」と言うだけで動きません。
困ったお父さんとお母さんは、ある作戦を考えます!
<登場する主な単語>
a, Mum, Dad, at, in, bit, had, job, mess, can, was, she, he, we, come, help, said, looking, for, room, what, do, idea, wanted, dinner
<コメント>
「In a bit.」は「I’ll do it in a bit. (すぐにやるよ)」の略で、意訳すると「ちょっと待って」。
数分後というイメージですね。30分も1時間も後なら「I’ll do it later.」
この絵本では、子どもにお手伝いを頼むシチュエーションでの表現が学べます。
- Dad had a job for Chip. (お父さんはチップに頼みたい仕事があった)
- Come and help. (来て手伝って)
この絵本は、数あるキッパーシリーズの中でも、私がいちばん好きな本かもしれません。
テレビに魂を吸い取られている子どもたちの表情が秀逸!
お母さんのマグカップに「I love ORT」のロゴが!
ソファの上での行儀の悪さも、自分の子どもを見ているみたいです・・・
(でも、キッパーの散らかった部屋、うちの息子の汚部屋より数段マシや(泣)
4)ORTステージ2「First Sentences」の感想&レビュー
ステージ2から本格的な文章が登場し、ネイティブが使う自然な話し言葉や発音にも慣れていきます。
1冊16ページありますが、1ページあたり1~2行の簡単な英文です。
絵本として楽しい内容なので、英語を勉強し始めたばかりのお子さんでも、無理なく音読学習ができるでしょう。
ステージ2は6種類のパックがありますが、レベルはどれも同等です。
しかし、オックスフォード大学出版局日本支局発行のパンフレットでは、同じステージのパックの中では「Stories」を最初に読むことが推奨されています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage2「First Sentences」は、
- ORTのステージ1+と、ステージ2「Stories」を読み終えたお子さん
- 英語を学び始めて間もない初級レベルのお子さん
- 言語力・思考力が成長しつつある幼児・小学生
にオススメです。
一方、以下の方にはオススメしません。
- まだ文章を話せない乳幼児
- 中学生以上
ORTは、言葉を通じて考えたり推測したりする教材なので、乳幼児には、歌のかけ流し教材や、絵がメインになっている本をおすすめします。
中学生以上に向かない理由は、物語の内容が幼児~低学年向けであることと、ORTの基本的な学習方法が「大人に聞いてもらって音読する」というスタイルということです。
ORTはイギリス現地校で、「低学年児の音読の副教材(宿題)」として使われています。
我が家でも、子どもが小学校高学年になると、素直に音読してくれなくなって苦労しました!
もちろん、中学生以降や大人でも、本人に「読みたい」「学びたい」という意欲があればOKだと思います。
5)Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読める次の2冊の書籍がオススメです。

古川昭夫・宮下いづみ「小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」小学館
この本の解説記事はコチラ

古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければ嬉しいです。
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ2)の目次はこちら
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」←イマココ
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」←イマココ
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>