こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@sumire_mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ2「Patterned Stories」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ2「Patterned Stories」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
1)ORTステージ2「Patterned Stories」の概要
Oxford Reading Treeのステージ2「Patterned Stories」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
限られた数の基本動詞と登場人物の名前が繰り返しでてくるように構成してあります。本編のStage 2と Stage 3の間に読むと効果的です。このパックには、マジックショーに行ってキッパー一家もマジックに参加する話やプールで大きなアヒルの浮具で遊ぶ話が収録されています。
(Oxford University Press日本公式より)
このシリーズでは、have, get, take, put, go, lookといった基礎的な動詞が登場します。
また、climb, jumpといった、子どもたちが日常生活でよく使う動詞も繰り返し出てきます。
やんちゃな子どもたちの様子を表す「うるさい」「だらしない」「乱雑」といった、さまざまな形容詞にも触れることができます。
2)このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
3)ORTステージ2「Patterned Stories」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
It’s the Weather
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:58
<あらすじ>
- タイトル:It’s the Weather(天気のせい)
- 副題:The weather makes everyone cross.(天気のせいでみんなご機嫌斜め)
お天気の悪い日、学校では子どもたちの素行がよろしくなく・・・
教室を汚したり、ケンカしたり、担任のメイ先生は、対応に追われます。
しばらくすると、窓の外にはお日さまが出てきて、天候が回復してきました。
<登場する主な単語>
a, sun, was, children, were, noisy, silly, messy, untidy, weather, grumpy, shining
<コメント>
子どもたちの状態や感情を表す形容詞が、これでもか!というくらいたくさん出てきます!
- The children were noisy. (子どもたちはうるさかった)
- The children were silly. (子どもたちはアホだった)
- The children were messy. (子どもたちは乱雑だった)
- The children were untidy. (子どもたちはきちんとしていなかった)
- The children were cross. (子どもたちはイライラしていた)
- The children were grumpy. (子どもたちは機嫌が悪かった)
- The children were unhappy. (子どもたちは嫌な気持ちだった)
覚えておきたい慣用表現(決まり文句)は
- It’s the weather. (天気のせいね)
- What a day! (なんて日だ!)
低気圧は、人間の心に影響を及ぼすようですね。
この絵本は、子どもたちの行動・表情の臨場感がすごい!このアホっぷり、無軌道っぷり、まさしく子どものリアル!!
そして、この本の隠れた主役は、赤い帽子にヒゲメガネの「用務員さん」。
背景にこっそり出演している、この用務員さんの行動を追いかけるだけでも、子どもと楽しめます。
(この用務員さん、メインのキッパーシリーズでは背景にしか登場しませんが・・・
Time Chroniclesという続編シリーズで、あっと驚く鍵キャラとして登場します!)
Creepy-crawly!
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:73
<あらすじ>
- タイトル:Creepy-crawly!(這い回る虫)
- 副題:Wilma plays a trick.(ウィルマはいたずらをする)
ウィルマとウィルフは、キッパーの家の2軒隣に住んでいる姉弟です。
彼女らは虫のおもちゃをバスタブに入れて、イタズラをします。
みんな不気味な虫に驚いて、悲鳴をあげますが、キッパーはなんと・・・
<登場する主な単語>
a, had, it, in, Dad, get, Mum, she, creepy-crawly, bath, called, out, said, couldn’t, everyone, easy
<コメント>
Get it out. (これを取り出して or 取り除いて)
という文章が繰り返し出てきます。
「取り除く」というとremoveという単語もありますが、
英語の日常表現って、get + outのように、「基本動詞+方向を表す前置詞」で話すことがとても多いんですよね。
慶應大学教授(言語心理学)の今井むつみさんは次のように言っています。
英語は動作の様態の情報を主動詞で表し、移動の方向は動詞以外(前置詞)で表現する。(今井むつみ「英語独習法」(岩波新書)P65より)
これは日本語と英語の大きな違いであり、この感覚をマスターすることで、よりネイティブに近い英語のアウトプットができるようになります。
ORTは子ども向け絵本ながら、「動作の様態を表す主動詞+移動の方向を表す前置詞」という表現に満ち溢れていて、ネイティブ表現を学ぶのに本当によい教材だと思います。
Monkey Tricks
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:69
<あらすじ>
- タイトル:Monkey Tricks(サルのいたずら)
- 副題:The children go to the zoo.(子どもたちは動物園に行く)
ウィルフのお父さんが、子どもたちを動物園に連れて行ってくれました。
キリン、アザラシ、ワニ、オウム、ゾウ・・・動物たちの姿はユニークです。
おや、キッパーがこっそり売店で買い物しています。
一体何を買ったのでしょうか??
<登場する主な単語>
a, at, parrots, big, they, children, zoo, giraffes, seald, like, crocodiles, asleep, noisy, elephants, monkeys, funny
<コメント>
動物たちの様子が、さまざまな形容詞で表現されています。
- The giraffes were tall. (キリンは背が高かった)
- The seals were hungry. (アザラシはお腹を空かせていた)
- The crocodiles were asleep. (ワニは眠っていた)
- The parrots were noisy. (オウムはうるさかった)
- ゾウは大きかった
lookを使った表現も3種類。
- They looked at the giraffes. (彼らはキリンを見ていた)
- They looked for Kipper. (彼らはキッパーを探した)
- Kipper looked like ●●. (キッパーは●●みたいだった) ※一応ネタバレ配慮で伏字(笑)
子どもは●●が出てくるだけで、大笑い&大喜び!
DNAに何か刷り込まれているんですかね??
個人的には、キリンの檻を掃除しているおじさんが、キッパーの学校の用務員さんに激似なのが気になりました!
Naughty Children
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:73
<あらすじ>
- タイトル:Naughty Children(やんちゃな子どもたち)
- 副題:Two children come to play.(2人の子どもたちが遊びに来る)
ロビンソン家はある日、知り合いの子ども2人を預かります。
この2人というのが、最悪な悪ガキ!!
家具も庭もメチャメチャにしてしまいます。
困っているお母さんに、ビフは「公園に行こう」と提案しました。
<登場する主な単語>
on, up, bed, Mum, had, an, off, log, net, was, they, two, children, climbed, furniture, jumped, sofa, curtains, flowers, idea, ladder, wall, happy
<コメント>
遊びシーンや公園での、子どもたちの動作を表す動詞表現が出てきます。
- They jumped on the sofa. (彼らはソファに飛び乗った)
- They jumped off the log. (彼らは丸太から飛び降りた)
- They climbed on the furniture. 彼らは家具の上に乗った
- They climbed up the ladder. (彼らははしごを登った)
今回登場する2人の子どもたち、絶対家に来てほしくない悪ガキですね(笑)
子どもたちのお父さんも、見た目クセ強いわ・・・!
公園で悪ガキを放置して、淡々とピクニックを楽しむ母子たちの表情が好きです^^
Hey Presto!
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:86
<あらすじ>
- タイトル:Hey Presto!(あーら不思議)
- 副題:The children go to a magic show.(子どもたちは手品ショーに行く)
ウィルマ一家は手品ショーに出かけました。
シーナというマジシャンが、客席に降りてきました。
そして、お父さんのネクタイと腕時計、お母さんのイヤリングを袋の中に入れ・・・
<登場する主な単語>
a, Mum, Dad, them, it, in, bag, big, box, her, was, she, children, show, conjuror, tie, called, ear-ring, watch, stage, head, inside, wand
<コメント>
takeとputが繰り返し登場します。
takeは「手に取る」「連れて行く」という意味ですね。
- She took Dad’s tie. (彼女はお父さんのネクタイを手に取った)
- Sheena took her wand. (シーナは魔法の杖を手に取った)
- She took Dad on to the stage. (彼女はお父さんをステージの上に連れて上がった)
putは位置・方向を表す前置詞と組み合わせて、「入れる」「置く」など。
- She put it in a bag. (彼女はそれを袋に入れます)
- She put the bag on Dad’s head. (彼女はその袋をお父さんの頭の上に置きます)
bagが最初に出てくるときは「a bag」、2回目以降は「the bag」になっているのにも要注目。2回目以降はtheで特定の袋を指しているんですね。
- (初回)She put it in a bag. (彼女はそれを袋に入れた)
- (2回目以降)She put it in the bag. (彼女はそれを、その袋に入れた)
手品ならではの名詞も覚えちゃいましょう。
- conjuror:魔術師、マジシャン
- wand:魔法の杖
- Hey presto!:ちちんぷいぷい or あーら不思議(など、手品の掛け声の決まり文句)
手品の小道具の中にいつものメガネが潜んでいるのと、手品の助手が学校用務員さんというのが、個人的にツボりました。
用務員さん、どんだけバイトしてんねん!
A Sinking Feeling
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:57
<あらすじ>
- タイトル:A Sinking Feeling(沈みそうな予感)
- 副題:Mum takes the children swimming.(お母さんは子どもたちをプールに連れて行く)
キッパーのお母さんは、自分の子どもたちとウィルフとウィルマ。総勢5人をプールに連れて行きます。
プールの中には、大きなアヒルの遊具が浮かんでいました。
子どもたちは1人ずつ、アヒルに登っていきますが・・・
<登場する主な単語>
in, on, duck, get, children, were, pool, climbed, said, couldn’t, everyone, oh
<コメント>
子どもたちが遊具などに乗るときの表現が出てきます。
- Wilma climbed on the duck. (ウィルマはアヒルによじ登った)
- Kipper couldn’t get on. (キッパーは乗れなかった)
大きなアヒルの遊具、重心によって不安定に、あっちを向いたりこっちを向いたり。
キッパーたちの歓声が聞こえてきそうです。
うちの息子は、プールサイドを歩くおじさんの大きなお腹と、ハート模様の海パンにウケていました(笑)
4)ORTステージ2「Patterned Stories」の感想&レビュー
ステージ2の絵本は1冊16ページ。
本格的なセンテンスが登場しますが、1ページあたり1~2行の簡単な英文なので、小さいお子さんでも抵抗なく読めるようになっています。
ステージ2は6種類のパックがありますが、レベルはどれも同等です。
しかし、オックスフォード大学出版局日本支局発行のパンフレットで、「Patterned Stories」と「More Patterned Stories」の2パックは、サイトワーズなどの復習用に位置づけられています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage2「Patterned Stories」は、
- ステージ2の「Stories」「More Stories A」「More Stories B」「First Sentences」の4パックを読み終えたお子さん
- 英語を学び始めて間もない初級レベルのお子さん
- 言語力・思考力が成長しつつある幼児・小学生
にオススメです。
5)Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読める次の2冊の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」小学館
この本の解説記事はコチラ
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければうれしいです。
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ2)の目次はこちら
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」←イマココ
- ステージ2「More Patterned Stories」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」←イマココ
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>