こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@sumire_mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ3「More Stories A」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ3「More Stories A」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
1)ORTステージ3「More Stories A」の概要
Oxford Reading Treeのステージ3「More Stories A」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
ステージ3では、ストーリー自体も長くなり文章も比較的長く、新しい語彙がたくさん出てくるのと同時に、それまでに覚えたことばも大切に扱っています。イラストを手がかりにストーリーやことばの意味を推察したり、ことばの成り立ちや“音”が意識できるようになります。このパックには、ガラクタ市の話や雪だるまの話などが収録されています。(Oxford University Press日本公式より)
ステージ3の絵本はいずれも16ページ。
1ページあたりの行数は1~2行なので、絵を見ながら、負担感なく読み進めることができます。
今まで出てきた単語を中心に、少しずつ新しい単語や表現が増えて、ステップアップしていけます。
物語も楽しいものが多いです♪
2)このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
3)ORTステージ3「More Stories A」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
Strawberry Jam
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:77
<あらすじ>
- タイトル:Strawberry Jam(イチゴジャム)
- 副題:There is nowhere to stay.(どこにもいるところがない)
お父さんはイチゴジャムを作ろうと、子どもたちを連れてイチゴ摘みに出かけます。
農園でたくさんのイチゴを摘んで、動物と遊んだり、アイスクリームを食べたり、子どもたちは楽しそう。
しかし、帰り間際に大事件が起こります!!
<登場する主な単語>
too, down, farmer, car, good, man, full, bus, they, he, was, you, went, holiday, broke, burned, expensive, home, tractor
<コメント>
イチゴを摘むときの表現が出てきます。
- He picked some strawberries. (彼はイチゴを摘んだ)
- They all picked strawberries. (彼らはみんなイチゴを摘んだ)
果実や花などを摘むときはpickで、ゴミや落とし物などを拾うときはpick upになりますね。
take(連れて行く、持って行く)も複数回登場します。
- Mum took everyone to the pick-your-own. (お母さんはみんなを観光農園に連れて行った)
※pick-your-ownは自分で収穫して買う方式の農園です。日本語でいうと観光農園に近いかと。
- Chip took the strawberries to the car. (チップはイチゴを車に持って行った)
こちらから向こうに持って行くときはtake
向こうからこっちに持ってくるときはbring
たくさんの日本人が間違えて使うそうです!
このお話、キッパーシリーズの中で大好きなお話の1つです。
まず、最初のページのお父さんの表情がヤバイ(笑)
ストーリーの伏線の張り方もいいし、オチのお父さんのコメントもお見事。
キッパーの失敗を怒らないお父さん、偉いなあ。
(私だったら激怒してると思う・・・ホント、ロビンソン家のパパママの子育て、見習いたい・・・)
背景にいる農場スタッフのおじさんも、いい味を出しています^^
Kipper the Clown
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:69
<あらすじ>
- タイトル:Kipper the Clown(ピエロのキッパー)
- 副題:Dad gets a big surprise!(お父さんには大きなサプライズが待っている)
子どもたちは、庭でサーカスを上演します。
キッパーはピエロ、チップは力持ち男、ウィルマとビフはアクロバティック、ウィルフはスタントマンを演じました。
自分の出番が不発で終わったキッパーは、不満そう。
巻き返しを図るために、スタントマンに挑戦しますが・・・
<登場する主な単語>
it, and, took, good, roof, six, fell, had, an, off, was, she, they, he, snowball, sweeping, snow, trick, idea, gianr, photograph
<コメント>
「演じる」という意味でのput onが登場します。
- The children put on a circus. (子どもたちはサーカスを演じた)
「put on a play (劇を演じる)」「put on a show (ショーを演じる)」など使えますね。
キッパーが飽き飽きしている気持ちは、be fed up で表現されています。feedはエサをやるという意味なので、受身形で「たくさんエサをもらってお腹いっぱい」というイメージ。
- Kipper was fed up. (キッパーは飽き飽きしていた)
自分の出番はフロッピーのせいで失敗し、お兄ちゃんお姉ちゃんたちがウケている様子は、面白くないんでしょうね(笑)
いつもロビンソン家を覗いている隣の家のおじさんが、サーカスに招待されている??
なぜか庭に落ちているメガネや、ぬいぐるみの表情にも要注目です^^
The Jumble Sale
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:81
<あらすじ>
- タイトル:The Jumble Sale(バザー)
- 副題:Mum throws out the old toys.(お母さん、古いおもちゃを処分する)
お父さんとお母さんは春の大掃除をしました。
屋根裏や引き出しから出てきたものは、昔遊んだおもちゃなど、懐かしい品ばかり。
お父さんとお母さんがバザーに持って行ってしまうのを、子どもたちは悲しそうに見ていましたが・・・
<登場する主な単語>
with, car, bags, sad, lot, Mum, Dad, they, all, was, spring, drawer, junk, jumble, sale, toys, buy, money, time, home
<コメント>
登場する動詞は、look(looked), play(played), put(put), go(went), want(wanted), see(saw)など、今まで出てきた基本的なものが中心です。
大掃除ならではの表現は、spring-cleaning(春の大掃除)。
イギリスでは4月が大掃除シーズン。
冬に薪や石炭のストーブを使っている家があるので、煙突掃除をする春に合わせて、家中の大掃除をするようです。
- Mum and Dad were spring-cleaning. (お母さんとお父さんは春の大掃除をした)
それから「throw A out (Aを放り出す、処分する、捨てる)」。
- Dad threw things out. (お父さんはさまざまなものを放り出した)
「捨てる」という意味では、「throw A away」とも言いますね。
初めて登場する動詞は、count(~を数える)。
- They counted their money. (彼らは自分たちのお金を数えた)
このお話、子どものいる家ではアルアルです。
親は古いおもちゃを捨てたいけど、子どもたちはまだ遊びたい。
古いおもちゃや絵本なんて忘れ去っていたくせに、目に入ると、「まだ捨てないで」とか言うんですよね(笑)
バザーで服を取り合うおばあちゃんたちの絵が最高!
オチもいい感じで、我が家の子どもたちも笑っていました^^
Kipper’s Idea
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:78
<あらすじ>
- タイトル:Kipper’s Idea(キッパーのアイディア)
- 副題:Kipper has a good idea.(キッパー、いいアイディアを思いつく)
お父さんはキッパーを学校へ連れて行きました。
図書館の横を通ると、壁に女性が絵を描いています。
キッパーが運動場で遊び始めると、いたずらっ子たちが、塀にキッパーの顔をラクガキし始めました。
メイ先生に怒られて、いたずらっ子たちはラクガキを消しましたが、キッパーはいいことを思いついて・・・
<登場する主な単語>
Kipper has a good idea.for, took, good, mess, Dad, had, ran, on,
<コメント>
paint(絵の具などを使って絵を描く)、draw(線画を描く)が出てきます。
- A lady was painting the wall. (女性が壁に絵を描いていた)
- Miss Green drew circles on the wall. (グリーン先生は壁に円を描いた)
- The children painted faces. (子どもたちは顔を描いた)
様子を表す動詞「look」も複数回登場。
- The wall looked a mess. (壁はめちゃくちゃだった)
- The wall looked good. (壁は素敵だった)
冒頭でお父さんがキッパーを学校へ送っていき、学校の前にたくさんの保護者が立っています。
イギリスの小学校は、家がどんなに近くても保護者の送迎が必須。
「11歳までは子どもを1人にしてはいけない」と、ガイドラインで定められているのだとか。
送り迎えの親が学校前にひしめいている絵を見て、懐かしい風景だな~と思いました。
日本は、ひとりで電車で通学している小学1年生もいますものね。日本はそれだけ治安がいいということなのかもしれません。
At the Seaside
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:84
<あらすじ>
- タイトル:At the Seaside(海辺で)
- 副題:There is nowhere to stay.(どこにもいるところがない)
ロビンソン一家とウィルフ・ウィルマは休日に海へ出かけます。
しかし、泊まるはずだったホテルが、火事で焼けてしまっていました!
一家はホテルを探して、街をさまよいますが・・・
<登場する主な単語>
too, down, farmer, car, good, man, full, bus, they, he, was, you, went, holiday, broke, burned, expensive, home, tractor
<コメント>
過去完了形が登場します。過去のある時点で完了していることを表します。
- The hotel had burn down. (ホテルは焼け落ちてしまっていた)
「ホテルが満室」という表現にはfullを使います。
- Every hotel was full. (どのホテルも満室だった)
Everyの後の名詞は、単数形になるので注意しましょう。
登場するホテルが、なかなか個性的なこのお話。
旅行に行って、予約していたホテルが火事で焼けてたって、相当強烈な出来事ですが・・・
その後探したホテルも、「グランドホテル」の看板が傾いていたり、「ペットお断り(No Pets)」のホテルに大量の猫がいたり、ツッコミどころが満載。
このお話のオチ、好きだなあ。
子どもたちも、「こんなところに泊まってみたい!」と羨ましがっていました^^
The Snowman
※この巻は、Oxford OWL(オックスフォード オウル)で電子書籍を無料で読めます。登録方法などはコチラ。
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:76
<あらすじ>
- タイトル:The Snowman(雪だるま)
- 副題:Dad gets a big surprise!(お父さんには大きなサプライズが待っている)
雪が降って大喜びの子どもたち。
外で雪だるまをつくり始めました。
とっても大きい雪だるまが完成し、ウィルフはこれを使ってイタズラをしようと目論見ます・・・
<登場する主な単語>
it, and, took, good, roof, six, fell, had, an, off, was, she, they, he, snowball, sweeping, snow, trick, idea, giant, photograph
<コメント>
難しい単語はありませんが、sweep(ほうきで掃く)が初出の動詞ですね。
- Wilf was sweeping the snow. (ウィルフは雪をほうきで掃いていた)
「いたずらをする」は「play a trick」
- He wanted to play a trick. (彼はいたずらをしたかった)
屋根から雪が落ちてくるときは「fall off」。
- The snow fell off the roof. (雪が屋根から落ちてきた)
雪が降ると子どもたちはワクワクしますね。
イギリスは、緯度は北海道より北だけど、雪はそれほど降りません。
島国で、周りを暖流(メキシコ湾流)が流れているからなんですね。
私たちの在英中は、ほとんど雪が降りませんでした。
霜で地面が真っ白になる日はたくさんありましたが・・・
そして、私たちの不在中、日本の自宅付近で、珍しく大雪が降ったそうです。
雪遊びに憧れているうちの子どもたちは、とても悔しがっていました(笑)
4)ORTステージ3「More Stories A」の感想&レビュー
Oxford Reading Treeのステージ3は、イギリスでは「4~5歳」を対象とした教材とされています。
新しい単語が登場するのと同時に、既出の単語もたくさん出てきて、復習がスムーズにできるようになっています。
1冊16ページで、文章はステージ2より少し複雑になりますが、1ページあたり1~2行なので無理なく音読学習ができるでしょう。
我が家の息子は、5歳のとき英語ゼロ状態で渡英し、最初に宿題として渡されたのがキッパーシリーズのStage3でした。
ですので、4-5歳以上であれば、英語を全く学んだことのないお子さんにStage3を与えても大丈夫だと思います。
ステージ3は4種類のパックがありますが、レベルはどれも同等です。
しかし、オックスフォード大学出版局日本支局発行のパンフレットでは、同じステージのパックの中では「Stories」を最初に読むことが推奨されています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage3「More Stories A」は、
- ORTのステージ2までを読み終えたお子さん
- ORTのステージ3「Stories」を読み終えたお子さん
- 英語を学び始めて間もない初級レベルのお子さん
- 言語力・思考力が成長しつつある幼児・小学生
にオススメです。
一方、以下の方にはオススメしません。
- まだ文章を話せない乳幼児
- 中学生以上
ORTは、言葉を通じて考えたり推測したりする教材なので、乳幼児には、歌のかけ流し教材や、絵がメインになっている本をおすすめします。
中学生以上に向かない理由は、物語の内容が幼児~低学年向けであること。
それと、ORTの基本的な学習方法が「大人に聞いてもらって音読する」というスタイルだからです。
もちろん、中学生以降や大人でも、「音読して学びたい」という意欲があればOKだと思います。
5)Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読める次の2冊の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」小学館
この本の解説記事はコチラ
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安になれば幸いです。
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ3)の目次はこちら
<ステージ3>
- ステージ3「Stories」
- ステージ3「More Stories A」←イマココ
- ステージ3「More Stories B」
- ステージ3「First Sentences」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
- ステージ3「Stories」
- ステージ3「More Stories A」←イマココ
- ステージ3「More Stories B」
- ステージ3「First Sentences」
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>