こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@sumire_mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ2「More Stories B」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ2「More Stories B」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
1)ORTステージ2「More Stories B」の概要
Oxford Reading Treeのステージ2「More Stories B」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
ステージ2では本格的にセンテンスが登場します。単語の意味を覚え、イラストと文章の関係からストーリーの流れを追い、展開を予想し、物語全体を理解する過程で、自然な話ことばや、その音にも慣れていきます。 このパックには、キッパーの乳歯が抜ける話やビフが作った模型飛行機の話などが収録されています。
(Oxford University Press日本公式より)
このシリーズでは、make, help, want, go, look, find, run, jumpなどの基礎的な動詞が多く出てきます。
難しい単語も少しずつ出てきますが、絵本の場面を見ながら自然な流れで学べます。
感情を表す形容詞upset, crossも、登場人物の表情から理解することができます。
2)このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
3)ORTステージ2「More Stories B」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
The Foggy Day
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:67
<あらすじ>
- タイトル:The Foggy Day(霧の日)
- 副題:Everyone is lost in the fog.(みんな霧の中で迷子になった)
霧の出ている日に、お父さんと子どもたちは車で買い物に出かけました。
霧はどんどん深くなって、4人は迷子になってしまいます。
<登場する主な単語>
it, Dad, shopping, this, got, fed, up, fog, had, Mum
<コメント>
be fed up(うんざりする)、get worse(もっと悪くなる)、be lost(迷子になる)といった表現が登場します。
- They were fed up. (彼らはうんざりしていた)
- The fog got worse. (霧はもっとひどくなった)
- They were lost. (彼らは迷子になった)
迷子になるほどって、すごい濃霧ですね。
島国であるイギリスの周囲は暖流が流れているので、冬は冷たい地表面で水蒸気が冷やされて、確かに霧が発生しやすいです。
でも、「霧のロンドン」の霧の正体は大気汚染。
石炭暖房などの影響もあり、現代でも冬の空気はよくないです・・・
The Wobbly Tooth
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:70
<あらすじ>
- タイトル:The Wobbly Tooth(歯がグラグラ)
- 副題:Kipper loses a tooth.(キッパーの歯が抜ける)
キッパーの乳歯がグラグラしてきました。
お母さんとお父さんが「抜いてあげる」と言いますが、キッパーは断ります。
さて、ビフとキッパーが庭でブランコで遊んでいるとき、事件が起きました!
<登場する主な単語>
her, Mum, it, Dad, on, hit, upset, not, sad, her, was, wobbly, tooth, wanted, out, went, swing, pushed, gone, swallowed, sorry
<コメント>
「want to~」「pull it out」が出てきます。
- Mum wanted to pull it out. (お母さんはそれを抜きたがった)
- Dad wanted to pull it out. (お父さんはそれを抜きたがった)
文法的に少し難しい箇所としては、「be+過去分詞(自動詞)」で完了形(~してしまった)を表す表現が出てきます。
- The tooth was gone. (歯はなくなってしまった)
過去完了形も登場。swallow(飲み込む)という単語も覚えたいですね。
- Kipper had swallowed it. (キッパーはそれを飲み込んでしまった)
歯をなくしてガッカリしたキッパーの様子は、「upset」で表現されます。
- Kipper was upset. (キッパーはがっかりした)
upsetはとてもよく使う単語で、「気が動転する・心配する・うろたえる・悔しい・イライラする・落胆する」など、とてもたくさんの意味があります。
絵本だと、登場人物の表情から理解が進みますね。
欧米では「枕元に抜けた乳歯を置いておくと、天使がコインに換えてくれる」という言い伝えがあります。
日本では、「上の歯は軒上に、下の歯は縁側の下に」という習わしでしたが、現代は軒も縁側もない家ばかりですよね(汗)
Biff’s Aeroplane
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:63
<あらすじ>
- タイトル:Biff’s Aeroplane(ビフの飛行機)
- 副題:Biff and Mum make an aeroplane.(ビフとお母さんは飛行機をつくる)
ビフは飛行機の模型をつくり、公園へ飛ばしに出かけました。
とっても高く舞い上がったビフの飛行機。
飛びすぎて、どこかへ消えてしまいました・・・
<登場する主な単語>
an, Mum, it, up, on, bed, her, she, aeroplane, looked, helped, fly, went, park, flew, houses, everyone, cry, upstairs, couldn’t
<コメント>
made, helped, wanted, went, looked findなどの基本動詞が出てきます。
飛行機が飛んでいく様子は、went overで描写されています。
- It went over the trees. (それは樹々の上を飛んで行った)
- It went over the houses. (それは家々の上を飛んで行った)
lookを使った表現もたくさん登場。
- The aeroplane looked good. (その飛行機は素敵だった)
- Biff looked for the aeroplane. (ビフは飛行機を探した)
- Biff looked and looked. (ビフは念入りに探した)
公園に、赤い帽子にヒゲメガネの学校用務員さんがいます!お隣のおじさんも登場していますね。
The Chase
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:81
<あらすじ>
- タイトル:The Chase(追いかけっこ)
- 副題:Floppy chases a cat.(フロッピーはネコを追いかける)
フロッピーは、ベッド代わりのカゴを新しく買ってもらうことに。
お母さんとビフと一緒に市場へ行きました。
ところがフロッピーは、途中でネコを追いかけ始め、市場は大変なことに・・・
<登場する主な単語>
a, Mum, got, cat, it, man, bad, dog, they, he, you, new, market, toilet, stay, chased, jumped, oranges, plates, clothes, wanted
<コメント>
「jumped over ●●(=●●を飛び越えた)」が何度も出てきます。
- The cat jumped over the oranges. (ネコはオレンジの上を飛び越えた)
- The cat jumped over some plates. (ネコは皿の上を飛び越えた)
「Crash went ●●」は、「●● went crash(=●●が飛び散った)」の倒置ですね。
- Crash went the oranges. (オレンジは崩れ落ちた)
- Crash went the plates. (皿は飛び散った)
市場の人たちの気持ちは・・・またまたイギリス英語「cross」の登場です。
- Everyone was cross. (みんな怒っていた)
こういうドタバタ劇、子どもたちは大好きですね。
飼い主にはいいところを見せるフロッピー、ちゃっかりしています。
「Got you! (つかまえた!)」という表現は普段から使えそうです。
Floppy the Hero
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:74
<あらすじ>
- タイトル:Floppy the Hero(英雄・フロッピー)
- 副題:Floppy to the rescue.(レスキュー犬のフロッピー)
近所で火事があり、みんな走って見に行きました。
燃え盛っている小屋に向かって、小さい犬が吠えています。
それを聞いたフロッピーは、小屋の中へ飛び込んでいきました!
<登場する主な単語>
ran, get, back, on, dog, in, had, at, was, she, he, fire, engine, by, there, everyone, fireman, barn, little, barked, jumped, down, puppies, hero
<コメント>
go(went)、run(ran)、jump(jumped)といった動きを表す動詞表現が多く登場します。
- A fire engine went by. (消防車が通り過ぎた)
- Everyone ran to see. (みんな走って見に行った)
- A little dog ran to the barn. (小さい犬が小屋に向かって走っていった)
- He jumped in the window. (彼は窓の中へ飛び込んだ)
- Floppy ran out. (フロッピーは走って出てきた)
火事を見に行く野次馬たちの姿に、うちの子たちは爆笑していました。
アイス食べてるおじさんも、園芸をしていたおじさんも、新聞を読んでいたおじさんも走る!
家事に飛び込んでいった勇敢なフロッピー、無事でよかった~!!
Kipper’s Laces
※この巻は、小学館の書籍「イギリスの小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」に収録されています。図書館で借りれば無料!詳しくはコチラの記事をどうぞ。
- レベル(ステージ):2
- ページ数:16ページ
- 語数:63
<あらすじ>
- タイトル:Kipper’s Laces(キッパーの靴ひも)
- 副題:Kipper can’t tie his laces.(キッパーは靴ひもが結べない)
新しい靴を買ってもらったキッパー。
でもキッパーは靴ひもを自分で結べません。
体育の時間の後、先生に結んでもらっていると、クラスメイトに馬鹿にされて・・・
<登場する主な単語>
a, his, Dad, him, at, had, upset, did, up, he, was, wanted, new, shoes, tie, couldn’t, laces, helped, school, tried, hooray
<コメント>
繰り返し出てくる表現は、
- He couldn’t tie his laces. (彼は靴ひもが結べなかった)
- Dad helped him. (お父さんが手伝った)
- Kipper was at school. (キッパーは学校にいた)
P.E. はphysical Educationの略で、体育の授業のこと。
クラスメイトに馬鹿にされたキッパーの感情は「upset」で表現されています。
- Kipper was upset. (キッパーは悔しかった)
前にも書きましたが、upsetは「気が動転する・心配する・うろたえる・悔しい・イライラする・落胆する」など、本当にいろいろな意味合いがあります。
元々は「転覆する」という意味なので、気持ちがひっくり返る、マイナス感情のイメージですね。
以前お父さんとチップが靴を買った靴屋さん、今回も大量の汗をかいて、体調大丈夫かしら・・・
絵本の中でキッパーたちは、体育の授業を教室でやっています。
イギリスの公立小学校は体育館や校庭がとても小さくて、運動用具も少なく、内容も日本と比べてかなりユルかったです。
4)ORTステージ2「More Stories B」の感想&レビュー
ステージ2から本格的な文章が登場し、ネイティブが使う自然な話し言葉や発音にも慣れていきます。
16ページありますが、1ページあたり1~2行の簡単な英文です。
絵やストーリーも楽しいので、英語を学び始めたばかりのお子さんでも負担なく音読できるでしょう。
ステージ2は6種類のパックがありますが、レベルはどれも同等です。
しかし、オックスフォード大学出版局日本支局発行のパンフレットには、同じステージのパックの中では「Stories」を最初に読むことを推奨しています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage2「More Stories B」は、
- ORTのステージ1+と、ステージ2「Stories」を読み終えたお子さん
- 英語を学び始めて間もない初級レベルのお子さん
- 言語力・思考力が成長しつつある幼児・小学生
にオススメです。
一方、以下の方にはオススメしません。
- まだ文章を話せない乳幼児
- 中学生以上
ORTは、言葉を通じて考えたり推測したりする教材なので、乳幼児には、歌のかけ流し教材や、絵がメインになっている本をおすすめします。
中学生以上に向かない理由は、ORTの基本的な学習方法が「大人に聞いてもらって音読する」というスタイルだからです。
これが思春期・反抗期の子どもとなると、「お母さん、あっち行って」と言われてしまい、やりづらい・・・
イギリスの現地小学校では2年生(6歳)まで、毎日1冊ずつ、ORTの絵本の音読が宿題として出されていました。
物語の内容も、幼児~小学校低学年向けですね。
もちろん中学生以降や大人でも、本人に意欲があれば楽しめると思います。
5)Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読める次の2冊の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」小学館
この本の解説記事はコチラ
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければ嬉しいです。
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ2)の目次はこちら
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」←イマココ
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」←イマココ
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>