こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@Sumire_Mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ5「More Stories A」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ5「More Stories A」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
という方にオススメです★
ORTステージ5「More Stories A」の概要
Oxford Reading Treeのステージ5「More Stories A」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
ステージ5ではステージ4で登場した”Magic Key”が、子どもたちを本格的なファンタジーと冒険の世界へいざないます。
また、子どもたちの大好きな物語世界は、ライティングの学習を始めるきっかけも与えます。
100語強のsight words (正確にスペルがわからなくても、目で見た全体の感じで理解できる単語)を覚えることにより、単語の意味を考えながらイラストを頼りに物語を読み解く力を養います。
このパックには、地下室から洞窟探検に時空をスリップする話やアーサー王に会いにタイムスリップする話が収録されています。(Oxford University Press日本公式より)
ステージ5は
- 1ページあたりの行数:2~3行
- ページ数:24ページ
- 語数:300~400語
です。
登場する単語はステージ4までで見慣れたものが多いので、絵で理解しながら抵抗なく読み進めることができます。
More Storiesの3パックはサイトワーズに力を入れているようです。サイトワーズについて詳しくはこちら↓↓↓
ステージ5の絵本は、基本的な単語を繰り返し復習しながら、お話の内容自体も面白さを増してくるので、楽しみながらステップアップすることができます。
それから、冒険物語「マジックキー」シリーズについて。
ステージ5以降の絵本は、マジックキーのお話とそうでないものが混在しています。
マジックキーのお話は、裏表紙に鍵のマークが付いています。
このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
ORTステージ5「More Stories A」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
※マジックキーが出てくる物語については、「Magic Keyのお話」と付記しています。
The Whatsit
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:305
<あらすじ>
- タイトル:The Whatsit(ほにゃらら)
- 副題:The family find a strange object.(一家は変なものを見つける)
お父さんとお母さんは家をリフォーム作業中でした。
お母さんがキッチンのカーペットをめくり上げると、なんと地下室を発見!
みんなで地下室に下りて探索をしていると、不思議な形をしたものを発見しました。
ゴミ回収に出そうとすると、通りかかった博物館の人が「捨てないで!」と・・・
<登場する主な単語>
don’t, old, I’m, house, came, put, found, whatsit, looked, called, asked, ceiling, pulled, ghost, museum, brilliant
<コメント>
「whatsit」というのは「名前のわからない何か」という意味。
日本語でいうと「ほにゃらら」「なんとかかんとか」といった感じでしょうか。
このお話には、地下室の様子を表す形容詞が登場します。
- It looks big.(大きいね)
- It looks dark.(暗いね)
- It looks spooky.(不気味だね)
spooky(不気味な)は、ハロウィーンの季節になるとやたら見かける単語です。
リフォームのときに地下室が見つかるなんて、キッパーたちの引っ越した家は、ますますマジカルなお家ですね。
イギリスの家は古いので、リフォームが必須。
日本の住宅市場は新築が9割ですが、イギリスでは逆で、9割が中古住宅なのです。
不具合も多いですが、修理業者さんがなかなか来てくれない!
そのためセルフリフォームが盛んで、ホームセンターにさまざまな資材が売っています。
夫の一時帰国中に、ドアが外れたときはつらかったな・・・
ドアは重いので子どもに手伝ってもらうわけにもいかず、独りすんごい体勢でドアを固定しながら、ネジをドライバーで締めたのでした・・・
Underground Adventure
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:292
<あらすじ>
- タイトル:Underground Adventure(地下の冒険)
- 副題:The children help the elves.(子どもたちは妖精を助ける)
子どもたちは、ロビンソン家の地下室を探検していました。
秘密のトンネルを探したけれど、なさそうです。
するとマジックキーが光り始め、子どもたちは冒険の旅へ。
今度は地底の大きなトンネルでした。
子どもたちがトンネルを下りていこうとすると、後ろから小人たちが追いかけてきて・・・
<登場する主な単語>
don’t, by, time, about, day, made, came, make, here, saw, holiday, monster, oh, people, looked, laughed, believe
<コメント>
run(過去形 ran)を用いた表現が出てきます。
- Kipper ran to the cellar.(キッパーは地下室に走って行った)
- They ran to Biff’s bedroom.(彼らはビフの寝室に走って行った)
- They ran to say hello.(彼らはあいさつをするために走り寄った)
- Our gold has run out.(私たちの金は掘り尽くされてしまったんだ)
最後の文章は、「掘り尽くされた/枯渇した(run out)」という状況が現在完了形で表されています。
洞窟の探検にワクワクしますね。
子どもたちのベンチャー的発想が楽しいお話です。
Vanishing Cream
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:313
<あらすじ>
- タイトル:Vanishing Cream(消えるクリーム)
- 副題:Biff and Chip begin to vanish.(ビフとチップが消え始めた)
子どもたちは学校で、魔法使いの人形劇を上演します。
ビフとチップが家に帰ると、マジックキーが光り始め、冒険が始まりました。
魔法は、子どもたちを魔法使いの家に連れて行きました。
魔法使いの家は、とても汚くてぐちゃぐちゃ。
ビフとチップは洗い物や掃除をさせられます。
嫌々ながらやっていると、ビフは「消えるクリーム」のビンを落としてしまいました。
クリームをこぼしたビフとチップの体の一部が消えていきます・・・
<登場する主な単語>
don’t, I’m, by, time, house, about, your, made, came, oh, Mrs, looked, called, theatre, laughed
<コメント>
make A out of B(BからAを作る)が出てきます。
- They made it out of a box.(彼らは箱からそれを作った)
make A out of Bは、もともと違う用途に使うもの(このお話の場合「箱」)を使って、新しいもの(このお話の場合「人形劇の劇場」)を作り出すときに使います。
bits of Aは「Aの破片」という意味ですが、転じて「Aの一部」という意味になっています。
- Bits of us are vanishing.(私たちの体の一部が消えていっているわ)
今回は、進行形の受動態が登場していますね。
- I’m being attacked by the washing.(洗濯物に攻撃されたぞ)
この物語は、私もうちの子どもたちも大好きなお話です。
魔法使いの家の汚屋敷っぷりがナカナカです。
個人的には、魔法使いのパソコン画面がツボでした。
(Spellというのは呪文という意味です)
It’s Not Fair
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:350
<あらすじ>
- タイトル:It’s Not Fair(フェアじゃないわ)
- 副題:Biff goes to King Arthur’s castle.(ビフはアーサー王の城に行く)
メイ先生が病気になったので、代わりにフライ先生がやってきました。
フライ先生は、アーサー王物語をみんなに読んで聞かせました。
子どもたちは中世の騎士物語の劇をすることになり、ビフは「騎士になりたい」と言いました。でも騎士になったのは男の子だけ。
「フェアじゃないわ」
その日、またマジックキーが光り始め、ビフはアーサー王の城へ瞬間移動しました。
<登場する主な単語>
Gran wants a fast car., old, came, drove, race, found, Baron, shouted
<コメント>
roundが「形容詞(円形の)」と「前置詞(~を囲んで)」で使われています。
- King Arthur had a round table.(アーサー王は円形のテーブルを持っていた)
- All the knghts sat round it.(騎士たちは全員、それを囲んで座った)
「be as 形容詞 as A(Aと同じくらい~だ)」という表現も登場します。
- Girls are as good as boys.(女の子だって男の子と同じくらい優秀よ)
この絵本が最初に発行されたのは1993年ですが、ジェンダー平等につながる内容ですね。
キッパーシリーズもステージ5ともなると、少しずつ歴史や社会が題材になってきます。
アーサー王は、6世紀初めのブリトン人の君主で、サクソン人の侵攻を撃退したといわれる歴史上の人物。(実在したかどうかは現在も論争中)
アーサー王に仕えた騎士たちは「円卓の騎士」と呼ばれています。
(円卓には上座下座がないので、卓を囲む者すべてが対等であるとの考えによります)
The Great Race
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:327
<あらすじ>
- タイトル:The Great Race(すごいレース)
- 副題:Gran wants a fast car.(おばあちゃんは速い車が欲しい)
おばあちゃんは新しい車を買いに行きました。
とてもスピードが出る車を買ったので、お母さんはおばあちゃんを怒りました。
おばあちゃんが落ち込んでいると、マジックキーが光り出し、ビフとチップとおばあちゃんはカーレース会場へ瞬間移動。
おばあちゃんはレースに出場し、不正ばかりする悪い男と一騎打ちをします。
<登場する主な単語>
old, came, drove, race, found, Baron, shouted, oh, looked, called, asked, bought, mountain, dangerous
<コメント>
未来形の助動詞「will(~だろう)」「won’t(~しないだろう)」「would(~かもしれない)」が登場します。
- What would Mum say?(お母さんがなんて言うかしら?)
- You won’t win.(おまえは勝たないだろう)
- Now the Baron will win.(今やバロン様が勝つだろう)
- That will stop them.(これであいつらはストップするだろう)
skid(滑る・スリップする/過去形 skidded)は初登場の動詞です。
- The car skidded on the oil.(その車は油の上でスリップした)
スポーツカーで爆走するおばあちゃん、かっこよすぎ!
助手席には絶対乗りたくないけど(笑)
A Monster Mistake
- レベル(ステージ):5
- ページ数:24ページ
- 語数:334
<あらすじ>
- タイトル:A Monster Mistake(怪物の間違い)
- 副題:The children go on a Scottish holiday.(子どもたちはスコットランドへ休暇に行く)
お母さんとおばあちゃんと子どもたちは、スコットランドへ行きました。
お母さんとキッパーが買い物に行っている間に、おばあちゃんはいたずらを思いつきます。
おばあちゃんは、タイヤにペンキで柄を描いて、怪獣を模して湖の中に配置しました。
すると、湖畔の村では「怪獣が出た」と大騒ぎになってしまい・・・
<登場する主な単語>
don’t, by, time, about, day, made, came, make, here, saw, holiday, monster, oh, people, looked, laughed, believe
<コメント>
「go on holiday(休暇に遊びに行く)」という表現が出てきます。
- Mum and Gran went on holiday.(お母さんとおばあちゃんは遊びに行った)
「go sailing」「go fishing」「go shopping」という動名詞を使った表現も。
- We can go sailing.(ヨットができるね)
- Biff and Kipper went fishing.(ビフとキッパーは釣りに行った)
- Mum went shopping.(お母さんは買い物に行った)
仮定法過去「I wish 過去形(~だったらよかったのに)」も出てきます。
- I wish Dad was here.(お父さんがここにいたらよかったのになあ)
「I don’t get it.」は「わかりません」という意味で、「どういう意味ですか?」といった聞き返しにも使う表現です。
ここでは「怪獣を作ろう」と提案するおばあちゃんに対し、ビフが尋ねています。
- I don’t get it.(どういうこと?)
What do you mean?のやわらかい、控えめな言い方といった感じです。
関係代名詞whatと現在完了形で、こんな表現も出てきます。
- Now look what you’ve done.(なんてことをしてくれたの)
やらかしたときの決まり文句ですね。
直訳すると、やらかした結果について「ほら、自分が何をしたのか見てみなさい」と怒る・たしなめる感じです。
スコットランドといえばネス湖のネッシー(the Loch Ness Monster)ですよね。
在英中にネス湖まで行ってみたかったけど、すごく遠くて断念しました・・・
ORTステージ5「More Stories A」の感想&レビュー
Oxford Reading Treeのステージ5は、イギリスでは「5~6歳」を対象とした教材とされています。
ステージ4までに既出の単語もたくさん出てきて、復習がスムーズにできるようになっています。
それから、このステージ5から始まる冒険物語「マジックキー」シリーズは、「ステージ4 Stories」の6冊がオープニングになっていて、「More Stories A」にはマジックキーのお話が4話含まれています。
また、ORT公式パンフレットによると、同じステージ内のお話は全て同じレベルですが、Storiesを最初に読むことが推奨されています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage5「More Stories A」は、
- ORTのステージ4を読み終えているレベルの方
- 語数200前後の英語絵本を読み慣れてきたレベルの方
- 中学生以上や大人の英語初級者
- ステージ4 Storiesとステージ5 Storiesは読み終えている方
の音読学習にオススメです。
Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読んでレベルチェックできる次の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければ嬉しいです^^
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ5)の目次はこちら
<ステージ5>
- ステージ5「Stories」
- ステージ5「More Stories A」←イマココ
- ステージ5「More Stories B」
- ステージ5「More Stories C」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
<ステージ4>
<ステージ5>
- ステージ5「Stories」
- ステージ5「More Stories A」←イマココ
- ステージ5「More Stories B」
- ステージ5「More Stories C」
<ステージ6>