こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@Sumire_Mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ6「More Stories B」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ6「More Stories B」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
という方にオススメです★
ORTステージ6「Stories」の概要
Oxford Reading Treeのステージ6「More Stories B」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
ステージ6では、前のステージに引き続き、さらなる冒険が繰り広げられます。
各ページに3行から4行程度掲載される文章も長くなり、構造もレベルアップします。
ステージ5までに学んだキーワードが引き続き頻繁に出てくる一方で、新出単語も学習しますが、このステージ独自のキーワードはありません。(Oxford University Press日本公式より)
ステージ6は
- 1ページあたりの行数:3~4行
- ページ数:24ページ(Storiesの6冊目「The Treasure Chestのみ32ページ」)
- 語数:500語前後
です。
Stage5は300~400語だったのが、このStage6では500語前後に増えます。
また、接続詞(and, but)でつながった文や、関係代名詞でつながった文など、今までより文章が長くなっています。
さらに、完了形が多く登場し、表現自体がより豊かになっています。
しかし、動詞はStage5までで見慣れた基本的なものばかりなので、抵抗なく読み進めながら、長い文章が読めるようになっていきます。
ステージ5以降の絵本は、マジックキーのお話とそうでないものが混在しています。
マジックキーのお話は裏表紙に鍵のマークが付いています。
このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
ORTステージ6「More Stories B」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
※マジックキーが出てくる物語については、「Magic Keyのお話」と付記しています。
Paris Adventure
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:481
<あらすじ>
- タイトル:Paris Adventure(パリの冒険)
- 副題:The Magic Key takes the children to Paris. Why can’t they find the Eiffel Tower?(マジックキーは子どもたちをパリに連れて行く。どうして彼らはエッフェル塔を見つけられなかったの?)
子どもたちは学校で、フランスについて学習をしていました。
ビフとチップの家で、フランス国旗の絵を描いていると、マジックキーが光り始め、子どもたちは昔のパリへと瞬間移動!
みんなでエッフェル塔を探しましたが、誰に聞いても知りません。
実は当時は、エッフェル塔が建設される前。
子どもたちはエッフェル塔のデザインコンペの会場にたどり着きました。
<登場する主な単語>
time, your, came, make, saw, very, houses, project, competition, oh, people, Mrs, looked, asked, couldn’t, Eiffel, Monsieur, excuse, policeman
<コメント>
現在完了の受身形が登場します。
- It hasn’t been invented.(それはまだ発明されていないわ)
前のMore Stories Aに続いて、pull A off B(BからAを引きはがす)が出てきます。
- The man pulled a sheet off the cart.(その男性は、カートに掛けていたシーツをはがした)
比較級の文も登場しています。
- It will be taller than all the houses in Paris.(それはパリのどの家よりも高くなるだろう)
上記の文もそうですが、未来形の助動詞willが繰り返し出てきます。
- Will you help?(手伝ってもらえんかね)
- People will see it for miles.(人々は何マイルも向こうからそれを見られるだろう)
- It will look like this.(それは、このような見た目になるよ)
blow offは「吹っ飛ぶ」という意味です。
- The top of the torch blew off.(灯りのてっぺんが吹っ飛んだ)
もしくは他動詞として、blow off A(Aを吹き飛ばす)という形でも使われます。
「Why not+動詞原形…?」で、「~してはどうですか?」という意味になります。
- Why not make the torch into a tower?(灯りを塔の中に入れてはどうですか?)
「Why don’t you +動詞原形…?」でも同じ意味になります。
エッフェル塔の歴史に関する物語です。
エッフェル塔は、フランス革命100周年を記念して1889年に開かれたパリ万国博覧会で、デザインコンペが行われました。
選ばれたのは、建築家ギュスターヴ・エッフェルの作品です。
建設当時は、作家モーパッサンを始めとする約300人の知識人が、景観を害するという理由で反対デモを開いたり、多くの非難を浴びました。
今ではすっかり、パリを象徴する建造物になっていますよね。
コンペでは、このお話に出てくるように、てっぺんに照明を付けるという案もあったようです。
<参考>高遠弘美「エッフェル塔も、メトロも。現在のパリを作った「万国博覧会」の歴史」講談社HP
The Stolen Crown Part 1
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:563
<あらすじ>
- タイトル:The Stolen Crown Part 1(盗まれた王冠(1))
- 副題:Biff and Chip get the blame when the prince’s crown is stolen.(王子の王冠が盗まれたのは、ビフとチップのせい?)
ロビンソン一家は、古いお城を見に行きました。
お城の庭でピクニックをしていると、チップはガラスのビーズを見つけます。
家に帰った後、お城についての本を読んでいると、突然マジックキーが光り始め、ビフとチップは古いお城の世界へ。
お城には、まもなく王になるヘンリー王子がいて、2人は王子と仲よくなります。
王子は2人に、大切な王冠を見せてくれますが・・・
<登場する主な単語>
don’t, old, time, about, your, day, came, here, saw, very, put, makes, ground, suddenly, present, throne, important, oh, people, looked, asked, could, once, wonder, guards, search, valuable
<コメント>
間接疑問文「I wonder+疑問詞」の形が出てきます。「~かなあ?」といったニュアンスですね。
- I wonder what it was like to live here.(ここでの生活はどんな感じだったのかな)
- wonder who lost it?(誰の失くし物かしら?)
- I wonder who this prince is,(この王子様は誰かしら?)
magnifying glassは「虫めがね」という意味です。
- Chip looked at the bead through his magnifying glass.(チップは虫眼鏡でそのビーズを見た)
magnifyは拡大するという意味の動詞なので、直訳すると「拡大する眼鏡」という意味ですね。
仮定法も出てきます。
- If it was stolen, I could not become king.(万一それが盗まれたら、僕は王様になれないんだ)
この巻でも、完了形が何度も出てきます。
- Most of it had fallen down a long time ago.(そのほとんどが、ずいぶん前に倒れてしまっていた)
- Your crown has been stolen.(あなたの王冠が盗まれてしまいました)
- Nobody has been here, except you.(ここには、あなたたち以外誰もいませんでした)
このお話がパート1で、次巻と続きものの作品になっています。
イギリスの古城のお話・・・
守衛の1人が、キッパーの学校の用務員さんにそっくりです(笑)
The Stolen Crown Part 2
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:522
<あらすじ>
- タイトル:The Stolen Crown Part 2(盗まれた王冠(2))
- 副題:Can Biff and Chip catche the thieves and get the crown back?(ビフとチップは王冠を泥棒から奪い返すことができるか?)
王冠を盗んだという疑いをかけられたビフとチップ。
そのときチップは、折れた矢が床に落ちているのを発見しました。
チップはその矢を手掛かりに、真犯人を推理し始めます。
<登場する主な単語>
don’t, I’m, time, here, saw, these, stole, prison, broken, know, window, called, asked, could, through, guards, searching
<コメント>
使役動詞letを使った文章が出てきます。
- Don’t let him get away.
- Don’t let them see us.
bentは「前かがみになる」という意味です。
- The man bent down to get it.(その男は、それを拾おうと前かがみになった)
前話の続編のお話です。
トリックの解明シーンがあったり、真犯人の表情が明らかにおかしかったり、子どもたちと楽しみながら読み進められるお話です。
A Ship in Trouble
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:534
<あらすじ>
- タイトル:A Ship in Trouble(難破船)
- 副題:The children help rescue the crew of a ship in trouble.(子どもたちは難破船の船員たちの救出を手伝う)
子どもたちは、ウィルマのお母さんに、アスレチック公園へ連れて行ってもらいました。
子どもたちはジップラインで遊んでいましたが、風雨がきつくなってきたので車へ。
家に帰ると、マジックキーが光り始め、子どもたちは崖のある海辺へ瞬間移動。
そこには、船が難破して遭難した父娘がいました。
子どもたちと父娘は、難破船から人々を救い出すために、ロープで船と陸を結びます。
<登場する主な単語>
don’t, I’m, time, house, day, make, adventure, playground, blew, lifeboat, rescue, donkey, poles, people, looked, called, asked, won’t, captain, danger, through
<コメント>
アスレチックのジップラインが「怖い」という表現。
scaryとscared、2種類の形容詞が登場しています。
- Yee ha! This is scary.(わーい!これ怖いなあ)
- Wilma was next, but she felt scared.(ウィルマは次だったが、彼女は怖いと感じた)
- I thought the zip wire was scary.(ジップラインは怖いと思ってたわ)
- The zip wire at the playground won’t seem scary,now.(もう公園のジップラインは怖くないね)
物が主語だとscary、人が主語だとscaredになります。
この巻も、完了形がたくさん出てきます。
- The storm has blown a ship on to the rocks.(嵐のせいで船が岩に乗り上げてしまったの)
- The lifeboat has gone to help another ship.(救命ボートは他の船を助けに行ってしまったわ)
- should be out with the lifeboat, but I’ve hort my back.(本来なら救命ボートに乗るべきなのだが、腰を痛めてしまった)
公園でジップラインに乗りたかった子どもたち。
思わぬ形で、ジップラインを活用することになります。
お父さん・・・助かった船長と一杯やってますよ(笑)
Homework!
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:519
<あらすじ>
- タイトル:Homework!(宿題!)
- 副題:Doing a nature project in fun when Gran helps.(おばあちゃんに手伝ってもらって、自然について勉強するのは楽しい)
ハーフターム(1週間の休み)を前に、メイ先生は子どもたちに「宿題として、秋の自然観察日記を書いてね」と言いました。
ビフ・チップ・ナディムの3人は、おばあちゃんの家へ出かけて、自然観察をすることに。
おばあちゃんは、家に実験室をつくって、子どもたちを待ち構えていました!
<登場する主な単語>
don’t, time, your, day, made, here, put, paper, badger, different, project, write, know, birds, special, oh, looked, called, asked, autumn, worry, early, diary, laboratory
<コメント>
get A doneは「Aを済ませる」という意味です。
- We can get the homework done and have some fun.(宿題を終わらせられるし、楽しむこともできるわ)
未来形(will)もたくさん出てきます。
- It will be fun at Gran’s.(おばあちゃんのところは楽しいよ)
- But when will we get time to write our nature diary?(でも、いつ自然観察日記を書く時間があるんだろう)
- We’ll plant these in pots.(これを植木鉢に植えるの)
- One day they will grow into trees. (いつかこれらは木へと育つわ)
- It will dry in the shape of the animal track.(これは動物の足跡の形に固まるわ)
おばあちゃんは名教師!
遊びから学ぶ、楽しい自然観察学習をたくさん提供してくれます。
おちゃめで、好奇心旺盛で、バイタリティ溢れるおばあちゃん。
こんな年齢の重ね方をしたいなあ・・・と憧れます^^
ちなみに、「ハーフターム(half term)」というのは、学期の中間にある1週間のお休みです。イギリスの学校は3学期制なので、年に3回あります。
Olympic Adventure
- レベル(ステージ):6
- ページ数:24ページ
- 語数:517
<あらすじ>
- タイトル:Olympic Adventure(オリンピックの冒険)
- 副題:The girls are cross when they can’t get in to the Olympic Games.(オリンピックを見られないことに女の子たちは怒った)
子どもたちは学校で、オリンピックについて学んでいます。
メイ先生は「明日は博物館に行きます。そして来週は運動会ですよ」と言いました。
するとある男子が「女の子は縫い物競走をしてればいいんだよ」と言ったので、アニーナは怒りました。
するとマジックキーが光り始めて、アニーナ・ビフ・ウィルマの3人は古代ギリシアの村へ瞬間移動。
その村では、男性だけが参加できる競技会が行われていました。
3人は村の女性たちを集めて、「ガールズ・オリンピック」を開催します。
<登場する主な単語>
old, I’m, time, about, your, day, made, came, games, project, follow, prize, head, races, gave, threw, Mrs, looked, asked, could, laughed, climbed, sewing, village, shields, guards, museum, vase
<コメント>
as long asは「~であれば」「~する限り」という意味で、<条件>を表します。
- “Anyone can come!” said the boy. “As long as they are mail.”(「誰でも来られるよ!」と少年は言った。「男の人ならね」)
一方、as far asは同じ「~する限り」という訳ですが、<範囲・程度>を表します。
- They threw them as far as they could.(彼女たちは、精一杯の力でそれらを投げた)
仮定法も出てきます。
- I wish we could see!(見られたらいいのになあ!)
catch onは「流行する」という意味です。
- And did the idea catch on?(で、こういうアイディアが流行していたの?)
4年に1回開催される、世界的スポーツ大会としての「オリンピック」。
これを英語での表すときは
- Olympics
- The Olympic games
となります。Oが大文字なのと、複数形になる点に注意ですね。
地名を冠するときは
- Tokyo Olympics
- the Tokyo Olympics
- the Tokyo Olympic games
といった書き方になります。
歴史とジェンダー問題が含まれている内容です。
我が家では、東京オリンピックのときに、小学生の息子と中学生の娘にそれぞれこれを読ませました。
息子の方は、イマイチ面白くなかった様子。
娘の方は、オリンピックの歴史にもジェンダー問題にも興味を示しました。
ステージ6のお話は、単純に楽しめるストーリーもたくさんありますが、一部内容が教養的になってくるので、子どもによって好き嫌いが出てくるかもしれません。
競技会の行列に、なぜか学校の用務員さんが並んでるのは、息子もウケてました(笑)
ORTステージ6「More Stories B」の感想&レビュー
Oxford Reading Treeのステージ6は、イギリスでは「5~6歳」を対象とした教材とされています。
ステージ5までに既出の単語もたくさん出てきて、復習がスムーズにできるようになっています。
冒険物語「マジックキー」シリーズは、「ステージ4 Stories」の6冊がオープニングになっています。そして、このステージ6「More Stories B」には、マジックキーのお話が4話含まれています。
また、ORT公式パンフレットによると、同じステージ内のお話は全て同じレベルですが、Storiesを最初に読むことが推奨されています。
ですので、このStage6「More Stories B」は、
- ステージ5を読み終えている方
- 語数300~400程度の英語絵本を読み慣れてきた方
- 中学生以上や大人の英語初級者
- ステージ4 Stories(マジックキーの導入)とステージ6 Storiesは読み終えている方
の音読学習にオススメです。
Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読んでレベルチェックできる次の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければ嬉しいです^^
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ6)の目次はこちら
<ステージ6>
- ステージ6「Stories」
- ステージ6「More Stories A」
- ステージ6「More Stories B」←イマココ
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>
- ステージ6「Stories」
- ステージ6「More Stories A」
- ステージ6「More Stories B」←イマココ