こんにちは!子供英語教材ナビゲーターのすみれママ(@sumire_mum)です。
★子供向けの英語絵本「オックスフォードリーディングツリー(Oxford Reading Tree、以下ORT)」は、ステージ1からステージ9までレベル順に読み進めていくと、自然に英語力がアップする効果的な教材です。
このブログ記事は、
- ORTステージ3「More Stories B」6冊の内容やレベルを知りたい
- ORTステージ3「More Stories B」6冊を実際に読んでみた感想が知りたい
1)ORTステージ3「More Stories B」の概要
Oxford Reading Treeのステージ3「More Stories B」について、出版社の公式サイトには、以下のような説明があります。
ステージ3では、ストーリー自体も長くなり文章も比較的長く、新しい語彙がたくさん出てくるのと同時に、それまでに覚えたことばも大切に扱っています。イラストを手がかりにストーリーやことばの意味を推察したり、ことばの成り立ちや“音”が意識できるようになります。バーベキューの話やキッパーがプールに行って水着が見つからなかった話などが収録されています。(Oxford University Press日本公式より)
ステージ3の絵本はいずれも16ページ。
1ページあたりの行数は1~2行なので、絵を楽しむついでに、ラクに読めてしまう文字量(語数)です。
今まで出てきた基礎的な動詞の、応用的な使い方が少しずつ出てきて、表現の幅が広がります。
また、プール、バーベキューといった場面で使う表現に触れることができます。
2)このシリーズの主な登場人物
(※画像出典はいずれもamazon.co.jp)
3)ORTステージ3「More Stories B」各巻のあらすじ&レビュー
それでは、このシリーズの各巻について、あらすじとレビューを紹介していきたいと思います。
At the Pool
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:84
<あらすじ>
- タイトル:At the Pool(プールにて)
- 副題:Kipper forgets his swimming trunks.(キッパーは水泳パンツを忘れる)
子どもたちはプールへ泳ぎに行きます。
そこは新しくできたプールで、とっても楽しそう!
ところが、キッパーは、水泳パンツを家に忘れてきてしまいました・・・!!
<登場する主な単語>
too, for, them, pool, took, dear, shop, man, him, she, was, he, they, swimming, new, trunks, sorry, water, bought
<コメント>
難しい単語は出てきませんが、take(連れていく)が繰り返し出てきます。
- Wilma’s mum took him. (ウィルマのお母さんが彼を連れて行った)
- She took Biff and Chip, too. (彼女はビフとチップも連れて行った)
- Wilma’s mum took Kipper to a shop. (ウィルマのお母さんはキッパーを店に連れて行った)
buy A B(AにBを買ってあげる)は初めて出てくる表現かも。
- She bought him new trunks. (彼女は彼に新しい水泳パンツを買ってあげた)
パンツ系は1着でも複数形ですね!
- trunks(水泳パンツ)
- pants(アメリカ英語では洋服のズボン/イギリス英語では下着のパンツ)
- underpants(アメリカ英語で下着のパンツ)
- trousers(イギリス英語でズボン)
履くときも複数形!
- I put them on. (僕はそれ(パンツ)を履いた)
このお話、オチが好きです♪
子どもたちも「これってアルアルだね~」と笑っていました^^
The Barbecue
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:73
<あらすじ>
- タイトル:The Barbecue(バーベキュー)
- 副題:The dads have a barbecue.(お父さん、バーベキューをする)
ウィルフのお父さんがバーベキューを企画します。
家族みんなで手伝って準備完了!
でも、なかなか火が点かなくて、子どもたちは腹ペコに。
しかも雨まで降ってきて・・・
<登場する主な単語>
wet, took, again, food, lit, rain, fed, burger, she, wanted, party, barbecue, outside, fire, hungry, hooray
<コメント>
want, make, takeなど基本的な動詞が中心ですが、「火が消える」という意味で「go off」が出てきます。
- The fire went out.
火をつける(light)は、キッパーシリーズ初登場の単語ですね。
- The dads lit the fire. (お父さんたちは火をつけた)
焦げる(burn)も登場します。
- The burgers burned. (バーガーが焦げた)
この1冊で、数々のバーベキュー用語が学べますね^^
ストーリーは・・・「男性は永遠の5歳児」という内容(笑)
ウィルマのお父さんとキッパーのお父さん、子どもたちそっちのけで火起こしに夢中になっちゃっている・・・
登場人物の表情の変化が面白く、オチも楽しい!
親子で笑えるお話です♪
※このお話は、旧版ではバーベキューにソーセージが使われていましたが、宗教上豚肉を食べられない人に配慮し、新版では「バーガー」に変更されています。ただし、CD音声はソーセージのままです。詳しくはORT公式の「お詫びと訂正(PDF2ファイル)」をご確認ください。
Book Week
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:67
<あらすじ>
- タイトル:Book Week(読書習慣)
- 副題:Kipper dresses up for Book Week.(キッパー、読書週間の仮装をする)
キッパーの通う小学校は、読書週間を迎えました。
子どもたちは授業で本をつくったり、絵を描いたり。
そして、読書週間恒例の「仮装」では、キッパーは「はらぺこあおむし」に変身。
みんながお菓子を食べるなか、青虫らしくリンゴやレタスを食べるキッパーですが・・・
<登場する主な単語>
it, am, big, on, an, up, had, book, week, was, they, he, picture, author, laugh, dressed, apple, party, lettuce, hungry
<コメント>
このお話は、a, theといった冠詞が目を惹きました。
aは「たくさんある中の1つ」というイメージです。
- They made a big picture.(彼らは大きな絵を描いた)
- An author came.(著者がやってきた)
- Kipper was a caterpillar.(キッパーは青虫になった)
- He ate an apple.(彼はリンゴを食べた)
- They had a book party.(彼らはブックパーティーを開催した)
a+形容詞+固有名詞だと、「形容詞(人/物の今まで知られていなかった性質)を強調するニュアンス」が加わります。
- “I am a hungry Kipper,” he said.(「僕ははらぺこキッパーだよ」とキッパーは言った)
ストーリーの流れから、「はらぺこと言えば青虫だけど、僕は『はらぺこキッパー』だよ!」というニュアンスでしょうか。
一方、theは「そこにいる人みんなが共通認識しているもの」です。
- They put it on the wall.(彼らは(そこにある)壁にそれを貼った)
- The children dressed up.((その)子どもたちは仮装をした)
- He was the hungry caterpillar.(僕は(あの)はらぺこあおむしだよ)
読書週間(ブックウィーク)はイギリスの小学校の恒例行事。
子どもたちが仮装を持って登校したり、各家庭から要らない絵本を集めてブックセールがあったり、同じようなことをやりました。
背景に、用務員のおじさんも登場していますよ~^^
Bull’s-eye!
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:81
<あらすじ>
- タイトル:Bull’s-eye!(的の中心!)
- 副題:Dad wants to win a prize.(お父さん、入賞を目指す)
ウィルフとウィルマの学校でスクールフェア(学校のお祭り)が開催され、お父さんと出かけました。
バザーで買い物したりゲームしたり、子どもたちは楽しそう。
ウィルフはキックボールに挑戦し、景品の金魚をゲット!
お父さんは的当てに挑戦しますが、なかなか命中しなくてイライラ。
ゲームに夢中になったウィルフとお父さんは、ウィルマの体操の発表を見忘れてしまいます・・・
<登場する主な単語>
for, forgot, win, book, fight, fair, had, hit, got, her, he, was, you, she, they, school, won, goldfish, eye, gym, display
<コメント>
賞品を獲得するという意味で「win」が登場します。
- He won a goldfish. (彼は金魚を獲得した)
- Dad wanted to win a teddy. (お父さんはテディベアを獲得したかった)
忘れる(forget)も出てきます。forget to 動詞原形で「~するのを忘れる」になります。
- Wilf and Dad forgot to watch her.(ウィルフとお父さんは、彼女を見るのを忘れました)
- “You forgot to watch,” she said.(「あなたたち、見るのを忘れたわね」と彼女は言った)
ぶつかる(bump)は初出ですね。
- They bumped into Dad. (彼らはお父さんにぶつかった)
bump into Aで「Aにぶつかる」。
bumpはボンっとぶつかるイメージで、大破した場合はcrushになります。
私たちもイギリスの現地校で、スクールフェアを経験しました!
先生と保護者が売り子となって、ゲームや食べ物の出店で盛り上がりました。
不要なおもちゃや本を持ち寄って、バザーもやっていました。
売り上げは、学校の運営資金として活用されるようです。
(イギリスの学校は、学校の資金集めやチャリティの機会が多かったです)
The Carnival
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:83
<あらすじ>
- タイトル:The Carnival(お祭り)
- 副題:Everyone makes a carnival float,(みんなでお祭りの山車を作る)
キッパーとウィルフのお父さんとお母さんは、お祭りの山車(だし)を作るのに大忙し。
マザーグースに出てくる「靴に住むおばあさんの話」を模して、巨大な靴の形の山車を完成させました。
子どもたちはみんな仮装して、キッパーのお父さんがおばあさん役に扮して、お祭りに出かけました。
ところが、途中で山車を載せた車が故障してしまい・・・
<登場する主な単語>
down, too, good, took, job, car, and, had, they, was, she, busy, giant, shoe, trailer, lady, carnival, broke
<コメント>
また仮装の話・・・この絵本パックは仮装の話が多いですね(笑)
- The children dressed up. (子どもたちは仮装した)
車が故障した(break down)という表現が出てきます。
- The car broke down
車や機械の故障で使う表現です。
お祭りの山車は「float」。本文中には出てきませんが、絵の中の看板に
- Best float competition(山車コンテスト)
と書かれていますね。
この物語を理解するには、マザーグースの知識が要ります。
うちの子たちは、何が面白いかイマイチわからない様子でした。
(お父さんの女装には少しウケてたけど)
こういうのは文化の違いなので、難しいですね・・・
赤い帽子にヒゲメガネの学校用務員さんも、お祭りを見に来ているようです^^
The Cold Day
- レベル(ステージ):3
- ページ数:16ページ
- 語数:75
<あらすじ>
- タイトル:The Cold Day(寒い日)
- 副題:Kipper gets very cold.(キッパーはとても寒くなる)
ロビンソン家とウィルマ・ウィルフ姉弟は、海に遊びに出かけました。
しばらく遊んでいると、寒くなってきたので、みんな着替えて運動を始めました。
みんなは体を動かして温かくなったけど、キッパーはバスタオルにくるまってずーっと震えています。
「寒すぎるよ!!」青ざめて歯をガチガチさせるキッパー、大丈夫でしょうか?
<登場する主な単語>
them, too, that, jog, sat, Dad, rug, Mum, not, they, was, he, sea, played, waves, laugh, everyone, cold, very, ice cream
<コメント>
ジョギングをする(jog)が初出の動詞ですね。
- Everyone wanted to jog. (みんなジョギングをしたがった)
使役表現「make A 動詞原形(Aに~をさせる)」も出てきます。
- Dad made them laugh.(お父さんは彼らを笑わせた)
最初のページから、キッパーだけ顔色悪くて、寒そうなんですよね。
どんどん真っ青になっていって、キッパーの体調大丈夫かなあ・・・
って心配したのに!
子どもって現金というか、ヒドイですよね(笑)
そしてお母さん、浜辺でバスタオル1枚かぶって着替えている・・・なかなか猛者ですな・・・
4)ORTステージ3「More Stories B」の感想&レビュー
Oxford Reading Treeのステージ3は、イギリスでは「4~5歳」を対象とした教材とされています。
新しい単語が登場するのと同時に、既出の単語もたくさん出てきて、復習がスムーズにできるようになっています。
1冊16ページで、文章はステージ2より少し複雑になりますが、1ページあたり1~2行なので無理なく音読学習ができるでしょう。
我が家の息子は、5歳のとき英語ゼロ状態で渡英し、最初に宿題として渡されたのがキッパーシリーズのStage3でした。
ですので、4-5歳以上であれば、英語を全く学んだことのないお子さんにStage3を与えても大丈夫だと思います。
ステージ3は4種類のパックがありますが、レベルはどれも同等です。
しかし、オックスフォード大学出版局日本支局発行のパンフレットでは、同じステージのパックの中では「Stories」を最初に読むことが推奨されています。
ですので、このOxford Reading TreeのStage3「More Stories B」は、
- ORTのステージ2までを読み終えたお子さん
- ORTのステージ3「Stories」を読み終えたお子さん
- 英語を学び始めて間もない初級レベルのお子さん
- 言語力・思考力が成長しつつある幼児・小学生
にオススメです。
一方、以下の方にはオススメしません。
- まだ文章を話せない乳幼児
- 中学生以上
ORTは、言葉を通じて考えたり推測したりする教材なので、乳幼児には、歌のかけ流し教材や、絵がメインになっている本をおすすめします。
中学生以上に向かない理由は、物語の内容が幼児~低学年向けであること。
それと、ORTの基本的な学習方法が「大人に聞いてもらって音読する」というスタイルだからです。
もちろん、中学生以降や大人でも、「音読して学びたい」という意欲があればOKだと思います。
5)Oxford Reading Tree絵本の内容とレベルを知るためには
大量にあるORT絵本、ご自分のお子さんに、どのレベルを選んだらよいのかわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、実際にORTの中身を読める次の2冊の書籍がオススメです。
古川昭夫・宮下いづみ「小学校教科書で始める親子で英語絵本リーディング」小学館
この本の解説記事はコチラ
古川昭夫・宮下いづみ「イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ」小学館
本の解説記事はコチラ
ORTの全体像については、別の記事に書いていますので、よろしければ読んでみてください。
ORTの使い方や英語学習の進め方の目安にしていただければ嬉しいです。
↓↓↓ORTレビュー記事(ステージ3)の目次はこちら
<ステージ3>
- ステージ3「Stories」
- ステージ3「More Stories A」
- ステージ3「More Stories B」←イマココ
- ステージ3「First Sentences」
↓↓↓ORTレビュー記事(全体)の目次はこちら
<ステージ1>
<ステージ1+>
- ステージ1+「First Sentences」
- ステージ1+「More First Sentences A」
- ステージ1+「More First Sentences B」
- ステージ1+「More First Sentences C」
- ステージ1+「Patterned Stories」
- ステージ1+「More Patterned Stories」
<ステージ2>
- ステージ2「Stories」
- ステージ2「More Stories A」
- ステージ2「More Stories B」
- ステージ2「First Sentences」
- ステージ2「Patterned Stories」
- ステージ2「More Patterned Stories」
<ステージ3>
- ステージ3「Stories」
- ステージ3「More Stories A」
- ステージ3「More Stories B」←イマココ
- ステージ3「First Sentences」
<ステージ4>
<ステージ5>
<ステージ6>